行かないんだなぁ。

準備は整えた。

息子が学校をやめると決めてから3週間。

新しい学校を探し、通学の準備が出来た。

なんとか、親としてしてあげられることをできたと思う。

勉強が大変で、いつも課題やテスト、成績に追い立てられることに参ってしまったというのが主な理由なのかと思っていた。

ならば、自分のペースで好きなことを見つけてやって行けばいいのだ。その環境を整えてあげればいい。まだ可能性は沢山ある。

ただ、多くは期待しない。期待してはいけないと夫にも自分にも言い聞かせていた。

それでも不登校

しかし、始まってみたら2日ほど行っただけでオンライン授業に切りかえている。

新しくできた友達とは遊びにでかけるので、輪に入れない訳では無さそうだ。

学校の様子を聞いてもみんなガツガツしておらずマイペースにすごしている。

目的意識のハッキリした友達もおり、やりたい勉強に邁進しているようなしっかりした子もいるようだ。

みんな登校しているという。

なら、なぜうちの子だけ登校できないのだろう。自分で決めたはずなのに、責任感が無さすぎる。

何者かにならなくてもいいから、普通のことを普通に出来るようになってきちんと自立してもらいたい。

それすらも今は難しいというのか。

朝起こしては、学校に行かなかったことを知り落ち込む。行きたくないなら完全通信を選べば良かったのに、なぜ通学ありにしたのか。

学校に行かない理由

通学ありは、おそらく夫の希望だったのだと思う。

今回も通信制の話が出た時点でできれば通学して欲しいという希望はあったが、週3日通学でと決定事項として伝えてきたのは夫だった。更に、3ヶ月後留学ということもほぼ決定のように言ってきた。やる気もなく、朝も起きられず、毎日通学できない子を人様に預けるなんて無理だろう。夢を与えることと、無理に押し付けることとは違う。

夫は状況を考えず、理想だけで勝手に決めてしまう。

中3の時学校を休みがちになり、勉強をしなくなり塾もサボり夫と喧嘩し家出するようになった息子をみて、私は限界を感じ大学付属の高校を受験するよう提案し合格していた。付属校で流れる時間は緩やかだ。

しかも、そこは夫の母校でもある。

夫の親はよく人を見下したことを言う。しかし、夫の母校は場所以外は馬鹿にしない。くだらない理由だが、夫が親に認められるためには1番いいと判断した。

しかし、夫はもっと上を目指したいという理想を持って、息子と話し合った結果と言って半ば強引に進学校へ入学を決めてしまった。

中3の時息子がやる気を無くしたのも、コロナ禍で仕事がリモートワークになり、在宅中の息子を2年にわたり監視し、勉強勉強と追い立て何時間も説教をし、暴力をふるい怪我をさせ警察沙汰にまでなったせいだと思う。

私の意見は無視され、息子に私とは関わりを持たせず、話を聞かないよう洗脳したと思っている。おかしい、やめてほしいという私と意見は合わず、結果的に夫婦喧嘩も増えた。

喧嘩が悪い影響を与えることはわかっていた。

だから、何も言わないよう2人を刺激しないよう気がおかしくなりそうなほど言葉を飲み込み我慢するつらい日々だった。

大きな企業で働く夫は受験にトラウマやコンプレックスを抱えているのかもしれない。

しかし、1番の被害者は息子だ。

夫が単身赴任した時期と息子が高校で不登校になった時期はほぼ重なっている。

高校に入ってから、7月までは学校に毎日行っているにも関わらず欠席が5日あった。

息子は学校に行くふりをして家を出てはサボっていたのだ。朝作った弁当もどこかで食べ、空のものを夕方に持ち帰ってきた。夫が単身赴任後は夏休み前一時帰宅する直前に息子が突然体調を崩し2日休んだ。そして夏休み明けの9月から不登校に。

はっきりしたことはわからないが、息子は反発しながらも夫の期待に応えるため無理を重ねていたのかもしれない。